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Volume 19, No.3 Pages 304 - 305

5. 談話室・ユーザー便り/USER LOUNGE・LETTERS FROM SPring-8 USERS

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC)会長に就任して
Inauguration Address from the President of SPRUC

高原 淳 TAKAHARA Atsushi

SPring-8ユーザー協同体(SPRUC) 会長/九州大学 先導物質化学研究所 Institute for Materials Chemistry and Engineering, Kyushu University

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 2014年4月21日に開催された平成26年度第1回評議員会で、評議員の互選により、第2期のSPRUC会長に選出されました。雨宮慶幸前会長が第1期に発展させた基盤を継承し、SPRUCが次世代へ発展的な活動ができるように取り組んで行きますのでご支援よろしくお願いします。
 各幹事は、下記の方々にお願いすることに致しました。

 庶務幹事    原田 慈久(東京大学)
 広報・渉外幹事 高尾 正敏(大阪大学)
 利用幹事    杉本  宏(理化学研究所)
 会計幹事    久保田佳基(大阪府立大学)
 行事幹事    佐々木 園(京都工芸繊維大学)
 行事幹事    西堀麻衣子(九州大学)
 編集幹事    加藤 健一(理化学研究所)
 企画幹事    西堀 英治(筑波大学)

 また、各研究会の全体を取りまとめる利用委員会の委員長は、入舩徹男氏(愛媛大学)に引き受けていただきました。
 「SPring-8ユーザー協同体」(SPring-8 Users Community:以下SPRUC)は2012年4月に創設されました。これは、学術界、産業界の利用者全員で組織されるものであり、SPring-8と連携して、施設や計測技術の先端性、利用システムの利便性の向上に寄与するとともに、科学技術の進歩、新学術、新産業の創成、さらには、人材育成や社会の発展に寄与することを目指しています。SPring-8の年間延べ利用者数は最大で15,000人に達しています。SPRUC会員数も12,000人規模と日本の大きな科学系の学会に匹敵する規模になりました。「SPring-8のユーザー」という点では会員間に共通要素はあるものの、その研究分野は極めて広範で、利用状況も多種多様であり、全会員が同じテーブルについて共通な事柄についての議論を行うことは極めて困難な事ですが、前期の会長と幹事の皆様の努力で会員の連携は大きく発展しました。
 代表機関会議から適宜アドバイスを求めるとともに、評議員会では、SPRUCの運営および活動方針を、中期、長期的な視点に立って議論していきます。また、利用委員会の中にある分野別の各研究会活動をさらに活発化させ、SPring-8のさらに有効な利活用に関して議論を行うとともに、研究成果を中心にした各分野でのサイエンスの議論が活性化するように、SPRUCを運営していきたいと考えています。
 今期は「大型放射光施設(SPring-8)中間評価報告書(平成25年8月、文部科学省:科学技術・学術審議会 先端研究基盤部会とりまとめ)」に基づく重点方策を受けて、JASRIと連携しSPring-8が世界最先端研究施設としてさらなる飛躍をするために、施設・設備の高度化に対する利用者ニーズを的確に把握する試みを行います。施設との連携をさらに深化させ、施設および設備の高度化や利用者支援を促進し、世界トップレベルの研究開発を強力に推進するとともに、この分野の研究者・技術者の拡充および育成を強化します。
 SPRUCの中心的な活動の1つとして、来る9月13日(土)、14日(日)には、SPRUCの代表機関の1つである東京大学にて、SPring-8シンポジウム2014「SPring-8による科学・技術の新次元」を開催する予定です。このシンポジウムは、産官学の様々な分野にわたるユーザーの科学技術的交流の場として、学協会、SPRUCを構成する代表機関、SPring-8施設者とともに開催するものです。今回のシンポジウムでは新しい次元の開拓を目指し、生物系・物理系・産業界、それぞれの様々な観点からの放射光の最先端研究と利活用を紹介します。さらに、SPring-8の多彩なビームラインの選択の助けとなるよう、施設側からの包括的な説明と、ユーザーの利便性・分野開拓に資する調査研究の報告も行います。これらの様々な取り組みを通して、SPring-8の発展的な利活用の方向性について議論し、深めていくことを目指します。SPring-8を利用するユーザーのみならず未踏領域のコミュニティの皆様の積極的なご参加を期待します。詳細は下記のWEBページをご参照ください[1]http://www.spring8.or.jp/ja/science/ meetings/2014/sp8sympo2014/

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[1]http://www.spring8.or.jp/ja/science/meetings/2014/sp8sympo2014/

 

 

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高原 淳 TAKAHARA Atsushi
九州大学 先導物質化学研究所
〒819-0395 福岡県福岡市西区元岡744
TEL : 092-802-2517
e-mail : takahara@cstf.kyushu-u.ac.jp

 

 

Print ISSN 1341-9668
[ - Vol.15 No.4(2010)]
Online ISSN 2187-4794